メイの記録 Ⅱ

感銘を受けた日々の分かち合い 情報戦サバイバル

「反ワクチン運動がもたらす地獄の未来」

脱会した元オウム真理教の日本人信者や、元統一教会の米国人信者の中には、カルト教団と反ワクチン運動が酷似しているとして、警戒を呼びかける人達がいます。

 

カルト教団以外の人では、上原美雨という女性も真剣に警戒を呼びかけています。

彼女の記事は全てリンク切れのため、一つ、ここにご紹介します。

 

彼女の見通しが総合的に見て妥当か否かは、私たちの目撃、体験を通して大局の結果を知らされることでしょう。

少し長いですが、2020年10月に発表された彼女の率直で熱い思いをお伝えします。

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反ワクチン運動がもたらす地獄の未来

 

上原美雨


あなた様が本日コロナに感染し、数週間後に重症化し、亡くなるシーンを想像してみてください。


「縁起でもないこと言わないでよ」と思った人、ごめんなさい。でもこれは本当に重要なことだと思います。


非常事態のときに何よりも大切なのは、今の命を守ることだと思います。


「新型コロナのワクチンは治験が足りないから、5年後10年後に重大な副作用が現れる可能性が高い」と言う人がいます。
でも、あなたが数週間後に亡くなってしまったら、5年後10年後も無いんです。


今の命を守れなかったら、数年後の副作用を心配する意味も失ってしまいます。
数年後じゃなくて、いまの問題だからです。

 

mRNAワクチンは治験不足?


とんでもない。
フェーズⅢでの臨床試験は数万人を対象としたので、今までのワクチンと比較しても大規模です。


徹底的に治験しまくったんですよ。
なので、反ワクチン活動家の「急ごしらえのワクチン」「人体実験」という言い草はまったくのデタラメです。


ワクチンの将来的な影響は分からないです。
でも人間には逆転写酵素システムが備わっていないので、細胞内のmRNAが遺伝子を書き換えることはないし、短期間で消えてしまうので、5年後に重い副作用が出るとは考えにくいです。


ですが、ワクチンを過信するのも問題です。
個人で実践できる対策も必要だし、新しい治療法の開発も必要です。


現在、コロナの治療薬にも注目が高まっています。新薬の開発です。
今のところ医療現場では既存の治療薬が使用されるケースがありますが、コロナ用ではありません。


イベルメクチンは抗寄生虫病薬です。寄生虫を駆除します。
ですので、既存の薬だけじゃなく、コロナ専用の治療薬の開発が求められるわけです。


ドラックストアで一般人が簡単に購入できる大衆薬は、開発期間が短いです。
逆に、医療用新薬(医療現場で使われたり、医師が処方する薬)は、開発に10年はかかるのが通例です。
大衆薬と比べて効果がとても強いので、その分、強い副作用が出る心配があります。
なので長期間の研究・承認のプロセスが必要なのです。
(※守備範囲も異なります。たとえば大衆薬の中に抗がん剤はありません)


ですがコロナ用の新薬は、各社が急ピッチで開発を進めています。
ワクチンと同じように短期間で承認されると思います。
なにしろ今は世界規模のコロナ禍ですから。


でもそうなったら反ワクチン活動家はどんな反応をするでしょうか?


反ワクチン活動家の多くは「ワクチンの開発期間が短いから安全性に問題がある」と主張しています。
だったらコロナ用の新薬にも同じ物差しを当てはめるべきです。
筋を通すために…。


でも巷の反ワクチン活動家の動きを見ると、コロナの新薬に対しては強い反対意見が少ないです。
批判する人もいるのですが、数は少ないです。
コロナ用の新薬に期待している反ワクチン活動家もいます。


つまりワクチン反対派の間でも、コロナの新薬に対しては意見がバラバラなのです。


イベルメクチンのような既存の治療薬に期待する声も多いです。
冷静さを失い、イベルメクチン狂騒曲とも呼ぶべき熱狂状態に陥り、個人輸入する人も増えています。


「イベルメクチンは万病に効く特効薬だ。コロナの感染予防の効果もある。副作用もほとんどない」

このような声が急増するのは危険ですね…。
イベルメクチンは医療用の医薬品ですから本来は医師の診断に基づいて処方してもらうべきなのです。


イベルメクチンは「劇薬」に指定されています。
報告されている副作用だけでも肝機能障害、中毒性表皮壊死融解症、嘔吐、運動障害、気管支喘息の悪化、血小板の減少、白血球の減少など数多くあります。


確かにイベルメクチンで重い副作用が出るケースは少ないです。
でもそれは使用回数が少ない場合です。
本来は抗寄生虫病薬ですから、わずか1回か2回の服用だけで寄生虫が駆除されるケースが多いです。


でもコロナの治療の場合、短期間で終わらないことが多いので、イベルメクチンを何日間も連続で服用するかもしれません。
それが危ないのです。重い副作用が出る可能性が高くなるでしょう。

 

信者化した人たちは、「イベルメクチンが世界各国でコロナの予防や治療に絶大な効果を上げている」と主張しています。
でも今のところイベルメクチンと新型コロナ治療に関する論文データには科学的エビデンスが低いものが多いです。
ランダム化比較試験もしていません。


軽症者がイベルメクチンを服用し、「回復した。良くなった」と報告するデータばかり集めた論文が多いのですよ。
単なる観察研究に過ぎない論文なのです。
これでは本当にイベルメクチンが効いたという証明が出来ません。
コロナの軽症者は自然に治るケースも多いのですから、本当の因果関係が分かり難いのです。


ワクチンの治験と承認に10年の歳月をかけるべき…と言うなら、イベルメクチンが本当にコロナに効くのかの検証にも長い時間をかけるべきです。


私はイベルメクチンを全面否定するつもりはないです。
期待もしています。
ですが、新型コロナへのエビデンスは不足しているので、いたずらに盲信するのは危険だと言ってます。

 

mRNAワクチンは短期間で開発されましたが、従来のワクチンと比べて研究体制が充実していました。
米国政府がファイザー社とモデルナ社に莫大な資金援助しました。
アストラゼネカも英国政府の支援を受け、国立の名門オックスフォード大学と共同研究しました。


mRNAワクチンは急ごしらえのように見えますが、mRNAを医療に応用する試みは80年代には始まっています。
当時は副作用が重すぎて、断念したそうですが、その後も各研究機関がmRNAの研究を進めました。


mRNAワクチンの生みの親はハンガリー出身の生化学者カタリン・カリコ博士です。
「カリコ博士がいなければ、mRNAワクチンはこの世に誕生しなかった」
と言われています。


彼女は数十年もの研究人生で、資金不足に苦しんだり、所属企業に勝手に特許を売却される不幸もありました。
でも2005年にmRNAの成分の一つをシュードウリジンに変えるという画期的な発明をし、重大な副作用を抑えることに成功しました。


そして2013年にドイツのビオンテック社の副社長に就任しました。
彼女が発明したmRNAの新しい技術は、他のワクチンにも応用できるので、ノーベル賞候補と目されています。(当時)


そしてコロナ禍が起き、本来は癌治療に応用する予定だったmRNAの新技術をコロナ用ワクチンに用いました。
この研究開発にファイザー製薬が協力したのです。ビオンテック社とファイザー社の共同開発です。
モデルナのワクチンにもカリコ博士の技術が使われています。

 

今回、奇跡とも言えるスピードでmRNAワクチンが開発されたわけですが、莫大な資金援助があったことや、複数の臨床試験を同時進行で行なったことが、この奇跡に繋がっています。(従来の直列的な臨床試験を並列的な臨床試験で時間短縮)
mRNAワクチンは本物のウイルスを使わないので、ウイルスを培養する時間も要りません。


mRNAは細胞内でタンパク質を作るのに必要な情報を運ぶので、他のウイルスにも応用できますし、がん治療への応用も期待されています。


ワクチン接種を受ける・受けないは自由ですが、無責任なインチキ情報に騙されてワクチンを拒否するのは悲しいことです。
最終的には個人の価値観で決めることですが、その前に正確な情報を集め、自分の頭で考えてほしいです。


陰謀論なんて論外でしょう。


パンデミックの報道は捏造だ」
「闇の権力者が各国政府とマスコミを傘下に入れて支配している」

この世に陰謀そのものはいっぱいあると思います。
でも、陰謀組織は一つじゃないし、それぞれ目的が違っているので、たった一つの方向に全世界をコントロールすることは出来ないのです。
イデオロギー的にも右寄りの陰謀組織もあるし、左寄りの陰謀組織もあるでしょう。


ですから、コロナに関して世界中の政府とメディアを一つの方向に染め上げるなんて不可能なのです。
世の中は単純ではありません。
色んな人や組織の思惑が混在しているので、とても複雑なのです。


でもコロナやワクチンの陰謀論者は物事をおそろしく単純化しています。
単純な二項対立の構図で考えるしか能がないのです。


こんな陰謀論を安易に信じる人は相当にヤバいです。
不安な気持ちに付け込まれているんですよ。
不安だから、それを打ち消したくなる。
「新型コロナは存在しない。ただの風邪だ」という妄説を信じるのもその反応です。


世界中でこれだけコロナの変異種が発見されて、各コロナの遺伝情報の違いも解明されてきているのに、「コロナは存在しない」なんて、頭大丈夫ですか?


「ワクチンは人類削減計画の一つだ」という説を信じるのも、不安の裏返しです。
ワクチン接種は陰謀だから、私は打たない…と決断すれば、不安を和らげることが出来ます。
悪質な陰謀論者や無知なモンスター医師は、あなたの不安に付け込んでいます。利用しています。


不安になること自体は仕方ないと思います。
私だって不安ですよ。
だからこそ正確な情報を集め、的確に理解する姿勢が必要なんです。

 

ワクチンに関してはビルゲイツが黒幕という陰謀論を信じる人がいます。
ゲイツが陰謀を語っている映像とやらが動画サイトに投稿されています。


本当にゲイツ氏の陰謀計画だったら、何故わざわざテレビカメラの前で打ち明けるのでしょう?
秘密の計画なのに、公衆の面前で明かしてしまったら、すべて破綻するでしょ。笑
陰謀論を信じる人って、そんな当たり前のことにも頭が回らないんですよ。


ビルゲイツはワクチンにも言及しています。ワクチン事業に多額の投資をしているそうです。


もしパンデミックが起こったら、人口が大幅に減少する可能性があります。
そうなったら大変です。
感染症で死ぬ人だけではなく、企業も次々に倒産し、失業する人が続出するでしょう。自死するかもしれません。


でもワクチン接種が進めば、そういう悲劇が防げるかもしれない。
感染が小さな規模で終われば、経済へのダメージも少ない。


ビルゲイツは「それが狙いだ」と語っています。ゲイツ氏はワクチン以外にも投資しています。いろんな分野に投資しています。
だから経済が回ることは、彼の利益にもなるのです。


この話が一体なんで人口削減計画に結び付くのでしょう?笑
逆じゃないですか。
ウイルスが蔓延して人口が大幅に減ってしまったら、ビルゲイツにとっても不利になるのです。


ビルゲイツ黒幕説は、真実の話を逆転させただけのシロモノです。
幼稚すぎます。
でもそんな幼稚な陰謀論を簡単に信じてしまう人が多いんですよね。