メイの記録 Ⅱ

情報戦サバイバル

有名な4つのギャングのリーダー達7人がワクチン接種を呼びかけた:ニュージーランド

「ワクチン接種を受けよう」: ニュージーランドのギャングのボス達が団結。

子供達を守るために、年配者達を守るために、共同体を守るために、ワクチン接種を呼びかける一人一人のメッセージは、配慮に満ちており、心に響きます。

 

動画のメッセージには、先住民マオリ族の用語が幾度も出てきます。

その中で最もよく出てくる言葉が、「Whakapapa ファカパパ」。

それは、祖先、系図を意味し、伝統的なマオリ族の中心概念となるものです。

ファカパパは、地上界と精神世界、生物と無生物、既知と未知など、森羅万象を結びつける統合概念のようです。

 

ワクチン接種は自分のためというより、子供達、年配者達、共同体など、他の人達を守るために打つのだ、ということが語られています。

彼らはギャングのリーダーとして、体力、気力には人一倍の自信があるでしょう。
しかし、「私は既に打った。これは誰にも強制したくないので、自分で納得行くまで、しっかりと学んで判断してほしい」と言うのです。

 

エゴが剥き出しの自由主義個人主義とは違う、マオリ族の伝統精神が、ニュージーランドで生きています。彼等の外見の印象と違い、意外にも、ほっとする内容のメッセージです。

ギャングのイメージが一変し、リーダー達の一人一人が、いかに共同体を大切にしているか、コロナ禍で起きている状況を、つぶさに観察し理解しているかが伝わってきます。

ストリートギャングを自認し、顔や首の入れ墨など、ごつい風態ながら、思いやりがあって、ホロリとする内容で、意外性に満ちています。

 

マオリ族同士は、相手の入れ墨を見て、どこの集落出身の、どういう立場の人かが解るそうです。

4つのギャングが、対立、抗争しているわけでもなく、世界的な危機の中、それぞれのメッセージを合同で出し、ともに呼びかけているのです。

 

ニュージーランドの選手達が、マオリ族でなくても、試合の前に手を叩き、足を踏み鳴らし、雄叫びを上げ、マオリ族のハカを踊るように、マオリ族の伝統がニュージーランドの誇りとして国民に継承されている、その理由の一端を見た思いです。

 

以前見た英国 The Guardian 紙の動画をご紹介します。

このリーダー達の優しさ、子供達や年配者達、共同体への配慮に深く感謝します。

 

'Get vaxxed': New Zealand gang leaders unite to urge community to get vaccinated – video | World news | The Guardian

「ワクチン接種を受けよう」: ニュージーランドのギャングのリーダー達が団結し、予防接種を受けるよう促す:ビデオ  4:26

 

マオリ語の単語は別として、語られている英語はシンプルです。

マオリ語の Whakapapa ファカパパ:祖先、系図

www.theguardian.com