メイの記録 Ⅱ

情報戦サバイバル・世界情勢

戦場で片脚を失った19歳の決意:ウクライナ

 

Ruslana Danilkina
19-year-old Ukrainian defender Ruslana Danilkina lost her leg at the frontline


18歳の彼女は、ロシアが怒濤の如く侵略してきた時、軍に志願し、入隊しました。
彼女は後方で文書を扱う仕事を提示されましたが、最前線に行くことを望み、前線の様々な状況を調べて司令部に報告する通信兵として働き始めました。

 

彼女は昼夜を問わず、ほぼ24時間態勢で働き、ほぼ一年中、最前線にいました。
絶え間ないストレスにもかかわらず、彼女は仕事をうまくこなしていました。

19歳になった彼女は、2023 年 2月 10 日、任務中に乗っていた軍用車両が迫撃砲弾を浴び、負傷しました。

 

ルシャ(ルスラナの愛称)

「私の人生は終わったと思いました。でも、たまたま私たちの後ろを走っていた衛生兵が私に止血帯を付けて、私の命を救ったのです!医療車両に運ばれ、私の左脚は私の傍に置いてありました。そして、これから私の一生は変わってしまうと気づきました!」

脚の破断面は切除するしかありませんでした。
彼女は2週間、泣き通しました。
彼女は、5回手術を受け、今も痛みを抱えています。


最初、病院に運ばれた時、彼女は大量出血によるショック状態で、到着が、もう10秒遅ければ命は助からなかったと、後で医師に言われました。

まだ、リハビリテーションと義肢装具に関する多くのことが彼女を待っています。

 

彼女の母親と養父は、かつて志願兵として軍務についたことがあり、今回の戦争でも、ともに志願し、彼等は今も兵士です。

 

ルシャは子供の頃、人形で遊ぶことはなく、武道をし、様々なスポーツをし、国内外の大会でチャンピオンでした。

彼女は、かつて近くにロケットが着弾した時の衝撃波でドアから投げ出され、建物の半分は壊れましたが、彼女と猫は無事でした。

ずっと戦場で一緒だった猫は、彼女が負傷した時、その車内に居ましたが、再び無事でした。(ロシアの侵攻時、家族全員が軍に志願したので、多分まだ幼かった猫も一緒に連れていくことになったのでしょう。中には犬を連れていく人もいます。)


ロシアのウクライナに対する全面戦争により、毎日、何十人ものウクライナ人が重傷を負っています。特に、失明し、脚や腕を失い、重度の火傷を負い、脳挫傷や臓器への複雑な損傷を受けた民間人と軍人達がいます。

 

しかし、破壊できないものもあります。それは彼らの不屈の精神です。

彼女は、歩けるようになったら、すぐ前線に戻ると言っています。
彼女は、脚があってもなくても、侵略者と戦い、国を守る為に役立ちたいと言います。

「私たちは強く、何があっても最後まで耐えます」と。

 

そして彼女のように戦争で苦しんだ全ての人々に向けて、脚を失った後でも、人は生き、達成し、愛し、楽しみ、他の人を励ますことができることを示したいと考えています。

彼女は、幸せになるのだと決意しています。
この戦争で手足を失った全ての人の手本になりたいとルシャは考えています。
障害を負い、引っ込み思案になっている人達もいるけれど、それでも充実した幸せな人生を送ることができるということを示すために。

 

英雄に栄光あれ!


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