ケニア・カトリック医師協会会長のスティーブン・カランジャ医師が、コロナ感染による合併症を患い、ナイロビの私立病院に入院し、1週間後に死亡した。
新型コロナウイルスワクチンに反対していたスティーブン・カランジャ医師は、ワクチン接種は全く不要だと主張した数週間後に、危険なウイルスに感染して亡くなった。
彼はケニア・カトリック医師協会の会長でもあり、代わりに蒸気吸入と、証明されていないヒドロキシクロロキン治療を推奨していた。
彼の主張は、ケニアの保健当局と世界保健機関によって反論されていた。
ケニア・カトリック司教協議会は、新型コロナウイルスワクチンに関するスティーブン・カランジャ医師の見解に納得せず、同医師から距離を置いていた。
新型コロナウイルス感染症の合併症に苦しんでいた産婦人科医は、入院から1週間後についに死亡した。
年齢は公表されていない。
この件に関する他社報道も含めて、概要をご紹介します。
博士は、Covid-19ワクチンの声高な反対者であり、3月3日に「新型コロナ治療のための効果的な薬が存在し、この病気の予防接種は全く不要であり動機が疑わしいこともわかっている」として、反対声明を出した数週間後にウイルスで倒れた。
彼は産婦人科医であり、幾つかのフォーラムで、蒸気吸入、ヒドロキシクロロキン、イベルメクチン、亜鉛などによる代替療法を提唱していた。
ケニアに配分されたワクチンは、WHOのみならず、幾つもの規制機関の審査を経て安全とされている。しかし彼は、コロナワクチンの安全性と有効性をめぐって、カトリック教会と衝突した。
ケニアのカトリック司教会議もまた、ワクチンは「正当であり、倫理的に容認できる」と述べ、カランジャ医師の見解とは距離を置いた。
カランジャ医師は、しばしば一部の宗教指導者達と連携して、集団ワクチン接種キャンペーンに反対した。2019年、彼は、無責任な性行為に関与するとして女学生への子宮頸がんワクチン接種に反対し、接種は不要だと述べた。(統一教会も同様)
2014年、彼の協会は、地元の保健当局、WHO、国連児童基金のユニセフが破傷風ワクチンは安全であると述べたにもかかわらず、女性を対象とする破傷風ワクチンは「不妊(推進)キャンペーンだ」として反対した。
どちらの場合もケニア政府はその計画を続行したが、彼による異議の結果、ワクチン忌避など、接種に支障が生じた。
【破傷風ワクチンは、単独もあるが、3種混合(DPT)ワクチンにジフテリア、百日咳ワクチンと一緒に含まれている。反政府活動が盛んで政情不安定な途上国などでは、破傷風ワクチンで女性が不妊になるという噂が繰り返し流れ、(反政府活動の一環として)政治的に弄ばれてきた。】
彼はまた、著名な中絶反対運動家であり、政府に中絶法案を撤回し悔い改めるよう求めた。
当時ケニアは、COVAX(※)から100万回以上のワクチンを無償譲渡され、そのほとんどが投与されている。政府は当時、新たな感染が急増した後、首都ナイロビなど5つの地域で移動を制限する封鎖を実施した。
博士は、そのロックダウンにも厳しく反対した。
博士は、アストラゼネカワクチン接種の代わりに、Covid-19の広がりを抑制する最も確実な方法として、マスクを着用するよう信者達に助言した。(日本の反ワクチン派には、マスクにも反対する医師がいるのと対照的)
産婦人科医である博士は、政府が国民、特にCovid-19感染の影響を受けやすい人々に、安価で容易に入手できる予防薬で感染を抑制できると知らせなかったとして政府を非難した。
「Covid-19に対して(イベルメクチン等の)予防薬を服用できると政府が人々に言えば、病気や、多額の費用、さらには死から多くの人々を救うことができた」と彼は述べた。
しかし、ケニア・カトリック司教会議は、カランジャ医師の声明に速やかに反論した。
「我々は、このワクチンが不要だという虚偽と、当てにならぬ説に対し、注意を向けている。」
「手洗い、距離を保つ、マスク着用など、既に可能な予防に加えて、新型コロナワクチンは我々の手中にある予防の重要手段だと、我々は繰り返し言いたい。」
※「COVAX」は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンを、先進国・中進国などで共同購入し、途上国へ公平に分配するための国際的な枠組みであり、2021年4月8日までに100以上の国と地域にワクチンを届けた。
その間、アストラゼネカ社、ファイザー・ビオンテック社、インド血清研究所(SII)から提供された3,800万回以上のワクチンが配送された。
COVAXは、ワクチンを希望するすべての国に供給することを目指している。
イベルメクチンは、各国でコロナウイルスへの効果を研究されてきたが、コロナウイルスへの、まだ明らかな効果は認められていない。
当時読んだ記事ですが、スティーブン・カランジャ医師が身をもって実証できなかったこと、その苦い教訓は今も生き続けています。まだまだ働き盛りで、医学博士としての知識と経験、信仰もある人が、信仰どころか中国やロシアの陰さえ指摘されている政治がらみのキャンペーンに没頭して行ったとは・・・・
アフリカ諸国の中で、ケニアは、最も自由で選択枝のある豊かな部類の国ですが。
そのケニアにも、中国の影響は着々と・・・・
隣国タンザニアの、反ワクチン大統領マグフリ氏がコロナに感染して極秘入院したのは、ケニアの病院で、そこで亡くなりました。キリスト教徒で、「ブルドーザー」の異名を持つ精悍な大統領でしたが、ウイルスもワクチンもマスクも見くびったツケが、彼のみならず、精悍な側近達、一般民衆にまで及びました。