ドイツのメディアが、１２月３０日の記事で、反ワクチン運動の旗手と見られているQアノンを取り上げていますので、以下、その一部をご紹介します。
陰謀と反ユダヤ主義
おそらく現在最も影響力のある宗派は、いわゆるQアノン運動です。
アトランティック誌は、かつてこの宗教をアメリカの新興宗教と評しましたが、現在では世界中で活動しています。彼ら信奉者たちの信念は、古い陰謀神話と反ユダヤ主義が入り混じって構成されています。
参考
アトランティック誌（The Atlantic magazine）：米国マサチューセッツ州ボストンで発行されている由緒ある月刊誌。1857年の創刊で、奴隷制廃止、教育、政治、文化、文学、国際関係、科学、技術、健康などの問題を分析、報道してきた。
2016年には、アメリカ雑誌編集者協会から、年間最優秀雑誌に選ばれている。
悪との黙示録的な戦い
信者にとっての基本は、悪魔のようなエリートが、いわゆる「ディープステート」を通じて世界を支配しているという信念です。その物語によれば、このエリートは儀式的殺人、小児性愛、戦争、独裁など世界の諸悪と結びついているという。
そしてほとんどの公人は、この「ディープステート」の代表者や手下と見做されており、映画やテレビの有名人だけでなく、特にリベラルな政治家やメディアにも影響が及んでいるというのです。
彼らとの戦いは、Qアノンによれば、善のための終末的な戦いであり、右翼過激派は、悪との戦いにおいて神側にあるということです。
これは、世界規模のユダヤ人の陰謀に関する古い信念とどこか似ているように聞こえるだけでなく、ほぼ同じです。
特にユダヤ人がこのサークルの参加者、首謀者として特定されるのは、おそらく全くの偶然ではないでしょう。
目に見えるリーダーシップ構造がない
大量虐殺研究者のグレゴリー・スタントンは、かつてQアノンを「新たな装いをしたナチスの一派」と評しました。彼らのイデオロギーは、偽の「シオン長老の議定書」に似ており、大量殺人と独裁の基礎を築きます。
信者たちは、悪魔のようなエリートたちの活動に終止符を打つべく、差し迫った大量処刑を常に望んでいるゆえに、これは、いわば明白です。
Qアノンカルトは、目に見える形での中央指導構造を持たず、個々の加害者の過激化に依存しているように見えます。
かつて、ケネディ殺害、UFO、イルミナティについて議論がありましたが、2016年の米国選挙戦以来、はるかに思い切った具体的な空想が思考を支配するようになりました。
トランプ、救世主
Qアノン信者は現在、主に共和党支部、特にドナルド・トランプと関係があると見られており、彼らはトランプを救世主と見なしています。
Qアノン支持者は、2021年1月6日に失敗に終わった連邦議会議事堂襲撃で重要な役割を果たしました。どうやら、右翼過激派の民兵と連携して、トランプを権力の座に就かせるために上院議員を人質に取ったり、殺害する計画があったようです。
FBI によれば、Qアノンイデオロギーは、テロリズムの基盤であると考えられています。数多くの暴力行為が彼らに起因すると考えられています。
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以上、一部をご紹介しました。
ドイツで一昨年、ロシア人の女１人を含むグループが、親露政権樹立のクーデターを起こすため、武器を集積していて逮捕され、複数の国の反ワクチン派、陰謀論者が絡んでいたことから、この問題は特に深刻に受け止められているのでしょう。
彼等はプーチン政権の力を借り、情報戦と武力でドイツの一部を分離独立させ、拡大する計画だったようです。
日本でも、反ワクチン派の中には、早くプーチンが日本に侵攻してほしい、大阪から上陸してほしい、その時はロシア国旗をもって出迎えるから、という人もいたほどです。
Qアノンがドナルド・トランプを信奉しているというのは、外見に過ぎないでしょう。
私はコロナワクチンを２回打った、だからあなた方も打つようトランプ氏がTV生放送で呼びかけた時、その場にいた大勢のQアノン達は、こぞってブーイングしたのです。従う気など、さらさら無いとばかりに。
また、コロナワクチン実用化は早過ぎる、殺人ワクチンだと彼等は憤るけれど、実用化を最も急がせたのは、トランプ大統領であり、大統領権限で国費を投入して急がせたのです。
彼等は、かつぎあげて利用するだけ利用して、処刑の対象とする可能性は多分にあるでしょう。
記事の真偽、是非に関しては、お一人お一人の判断に委ねます。
文句のある方は、リンク先のドイツメディアに直接どうぞ！
以下、冒頭の画像は、AI が作成したドナルド・トランプ氏です。
QAnon: Die wohl gefährlichste Sekte der Welt – Anschläge, Putsch, Massenmord
