「教義に基づいて新型コロナウイルスワクチンに反対している宗教は、殆ど無い。」
「ワクチン接種を受けられない教義上の理由は、何ですか?」
「殆どの宗教は、ワクチンを禁止していない。」
北米各宗派からのメッセージ、その概略をご紹介します。
2年前の調査ですが、今も通じる内容です。
新型コロナウイルスワクチンについて
■ プロテスタント
「すべての人を保護するのに役立つ」
「隣人を愛するという宗教的原則を実践する方法である」
この声明に同意した信者は、
・白人の福音派プロテスタント:43%
・黒人のプロテスタント:56%
・ヒスパニック系プロテスタント:61%
ミシシッピ州知事テイト・リーブス氏は、ミシシッピ州や中西部の人々がコロナを恐れていないように見える理由を、こう語った。
「あなたが永遠の命を信じ、この地球に住むことはスクリーン上の一瞬に過ぎないと信じる時、あなたは物事を、それほど恐れる必要はない。」
ニューアルバニーのフランクリン教会のミカエルブラウン主任牧師は、夫婦でワクチン接種を受け、ワクチンがよく使われており効果的であることについて、会衆と公に祈った。
(全米福音派指導者100人のうち95人は、コロナワクチンの接種を支持すると表明したが、信者の中には、地元の指導者に従わない人も、かなりいる。)
■ カトリック
「ワクチン接種を受けていることは、慈善行為であり、公益に供することができる。」
コロンバスカトリック司教など、一部に懐疑派もいる。
白人カトリック教徒の約80%が2011年7月にはワクチン接種を受けた。
ヒスパニック系カトリック教徒は、2021年6月には80%がワクチン接種を受けた。
■ 他のクリスチャン
カトリック教徒以外のキリスト教徒は、77%がワクチン接種を受けた。
ヴァンダービルト大学医療センターによると、キリスト教の宗派の大多数は、東方正教会、アーミッシュ、英国国教会(聖公会)、バプテスト、末日聖徒イエス・キリスト教会(外部の通称:モルモン教)、エホバの証人、メノナイト、クエーカー教徒、ペンテコステ派など、ワクチンに対する神学的な反対は無い。
■ ワクチン接種に神学的に反対するキリスト教の宗派
ワクチンに反対する神学的理由を引用しているキリスト教宗派は、
・オランダ改革派教会と
・クリスチャン・サイエンスのみ。
ただし、予防接種を厳密に禁止しているわけではない。
オランダ改革派教会の一部のメンバーは「神の摂理を妨げる」からワクチンを拒否するが、他のメンバーは「神からの贈り物」として受け入れる。
■ イスラム教
ワクチン接種を奨励し、コロナの拡散を防ぐために、他の予防策も講じる。
「イスラム法の最高目的の1つは、人命を保ち守ること」
「イスラム教徒は歴史上一貫して予防医学を行ってきた、そしてイスラム教徒はワクチン接種の発想を信じた最初の人々の一員である」
「危害を防ぐという発想は、預言者ムハンマドから来ている。彼に平安あれ。町に伝染病がある場合は、その町に出入りしてはならない。その病気にかかった場合は、広め続けてはいけない。これはワクチン接種の神学的基盤である。」
「ワクチンには豚肉製品が含まれていない」
■ ユダヤ教
安全に祈る:ユダヤ教の祝祭日に訪れる人々は、ワクチン接種とマスク着用が求められる。
ユダヤ人はワクチン接種を支持している。宗教の最も重要な信条の1つは生命を守ることだから。
健康を守ることはミツワー、つまり戒律である。
「発生した健康問題に対処するだけでは不十分だ。危険を回避するための予防措置を講じる必要がある」
アメリカのラビ中央会議、改革派ユダヤ教連合および正統派連合は全て、予防接種を支援する声明を発表した。(一部の原理主義者達は、強く反対している。)
Few religions are against COVID vaccine based on doctrine