メイの記録 Ⅱ

情報戦サバイバル

ロンドンの地下鉄で「政府の奴隷! 羊!」と怒鳴られたマスク着用の女性

「政府の奴隷」という発想は、政府転覆、国家転覆を目指す勢力に由来するようです。

 

昨年クリスマスまでの1週間、英国では毎日942人のインフルエンザ患者が入院し、クリスマス週間には、3,631人が新型コロナウイルス感染症で入院し、後者は11月の同時点から57%増加した。

ノロウイルスの感染者数も前年同期比で61%増加した。

 

ロンドンの地下鉄内でマスクを着用していた女性は、「私達をメチャクチャにしているのは、あんたみたいな人達だ」「政府の奴隷! 羊!」と、クリスマス直前、見知らぬ女に罵られたそうです。

 

怒鳴られた人自身は、マスク無しで風邪をひいても構わない。しかし、クリスマスを一緒に過ごしたい人たちは、医学的に脆弱な人々で、家族の一人は肺線維症を患っており、もう一人は免疫抑制剤を服用しています。

だからこそマスクを着用し、感染予防に努めているのに、そうした配慮は軽視され、悪だとされる世情を、彼女は嘆いています。


また、満員列車に2時間半乗っていた時、隣に座っていた男性が、鼻をすすり、手の平で鼻水をぬぐい、その手でテーブルをこすることを繰り返していた。
また、知人の女性が、顔を逸らすこともなく、私の顔に向かってクシャミをした。
せめて肘で口を覆うこともなく、顔を逸らすこともなく。

そうした、公衆衛生上の無頓着さ、マスク蔑視の風潮を彼女は嘆いています。


日本では、「顔おむつ」といってマスクを蔑視し、着用者を尚更蔑視する風潮が、ジワジワと広まっています。

こうして、あれこれを引きずり降ろす運動のエスカレートは、文化大革命の日本版、英国版さながらです。

その不気味な動きに、警鐘を鳴らすことの必要性を痛感してなりません。


ちなみに、ロンドンの地下鉄ピカデリー線で怒鳴られた女性は、ガーディアン紙オピニオン欄の副編集長です。
書かれている切実な内容に、その状況が目に浮かぶようです。

 

www.theguardian.com